26.欠失型とUPD型の違いについて
PWSに多い二つの遺伝子型の、染色体欠失型とUPD型とは症状の違いがあることがわかってきました。たとえば、UPD型をもつ子は、見たところPWSに思われないことも多く、低緊張が少し軽かったり、色も白くなかったりすることから、経験ある医師でも赤ちゃんのときはPWSと気づかず、幼児期以降に太ってきて初めて診断されることがよくあります。また、欠失型の子より会話がうまくできたりするので、ちょっと発達は遅いけど、それ以外はまったくふつうと思われていることがあります。しかしUPD型の人たちも、現実を正しくつかんで状況を見通したり、ほか人の心を読むことは苦手ですし、また低緊張が軽めとはいえ運動機能は欠失型の人たちとそう変わりません。さらに、痛覚がしっかりあること、形を認知する力はあまりよくないことも欠失型との違いです。そのためUPDの人たちには欠失型と違ったかかわりが必要といわれていますが、どんな対応が適切かという研究は最近始まったばかりです。 これから新しい知見が得られるでしょうから、そうしたら情報提供をしていきますが、療育や心理の専門家の方々には彼らのソーシャルスキルを上げるための認知行動療法などの研究もしていただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。
(文責 長谷川知子 … 自身の経験や医学文献、親ごさんたちからの情報、それにPWSA-USAのMedical Alert を参考にしています)
